司法心理療法カンファレンスを開催しました

このたびは、3月24日(日)に開催致しました、司法心理療法カンファレンスについてのご報告をいたします。

第一部では、英国よりお招きした司法心理療法の第一人者の一人であるRonald Doctor氏のご講演があり、『エディプス・コンプレックス:集団的陰謀論と個人の妄想的信念』のタイトルで、Clinical Material(臨床素材)を含めてお話しいただきました。

第二部の事例検討会では、性障害専門医療センターSOMECの飯岡慈生先生にご自身のケースをご発表いただき、Doctor氏による個人や集団の力動についての分析的コメントやご参加のみなさまを交えて質疑応答とディスカッションをおこないました。

あいだに長めのティータイムを用意して、会場参加のみなさまとお飲み物とお菓子をいただきながら交流のひとときを過ごしました。

終了後のアンケートでは、

・犯罪行為の意味を考えることで、これまでとは違った見方や考え方ができる
・力動的視点からの解釈が非常に明快で、犯罪の背景にあるプロセスや心の動きについて理解しやすくなった
・疑似体験ではあるが加害のまれなケースに触れることができた
・複雑で難解な事例にセラピストとしてどのように対応していくかを考える機会となった
・この領域でのセミナーやカンファレンスが少ないので、継続を期待する

等など、他にも多くの反響をいただきました。ありがとうございました。

NCWDCは、これからも、みなさまのご意見やご感想を参考にさせていただきながら、交流の機会をつくっていきたいと考えております。

ご希望の企画やアイデアがありましたら、どうぞNCWDCまでお知らせくださいませ。今後ともよろしくお願いいたします。

野口千里
非行・犯罪の問題に取り組む臨床家ネットワーク(NCWDC)
network@clinicians-wdc.com

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